shift.jpg 誘眠枕

神経性のストレスが睡眠の最大の敵

 眠りに入るにはまず脳の働きを休ませることが必要です。興奮状態にあったり、過度な緊張感、悩み事がある場合にはなかなか眠りにつくことができません。
 すべての流れが目まぐるしく変わる現代社会。そこを生き抜く人々は、ストレスの塊を背負っている状況で発散する場所も、時間も無いのが現状です。人との付き合いや社会環境が要因で引き起こされるストレスも少なくありません。仕事に追われることはもちろん生活の中で嫌なことが多くなるとストレスが貯まり、自律神経失調状態に陥ることも稀ではなくなってきています。

 リラクゼーション効果や1/fゆらぎ効果をうたった音楽がCD売り場やネット上で数多く見られます。心地良い音楽は、人の心を和ませてくれます。心が和めば体全体も自然と和らぎリラックスできます。

α波

 リラックスしているときや、集中しているときに出ているのがアルファ波(8~13ヘルツ)です。
 健康な人であれば、肩の力を抜き目を閉じて安静にしていれば頻繁に表れます。この脳波が出ている時は非常に落ち着いており、体と脳が休まる時間とする事が出来ます。また自律神経は副交感神経優位になっています。

β波

 起きて活動しているときは、緊張やイライラ状態の脳波であるベーター波(14~40ヘルツ)が多く表れ、ストレスを招きます。
 心配したり、パニック状態にあったり、批判したり、また、警戒したり、注意深く考えたりなどは、この状態です。脳波が早いわけですから、やや緊張した状態から興奮した状態までといえるでしょう。休む暇なく緊張状態で活動している人は、ベーター波が多く現れている状態が続き、ストレスが蓄積され体調を壊すことになりかねません。

θ波

 シータ波は、8Hzから4Hzの周波数の領域で、潜在意識の状態です。
 主に寝入りばなや、麻酔を打たれたときなど、うつらうつらしているときに現れ、深い瞑想状態やまどろみの状態です。また、記憶と学習に適している脳波の状態です。

δ波

 デルタ波は、4Hzから0.5Hzで、脳波が最も遅い状態で、無意識の状態です。顕在意識が働いていない状態で、深い眠りについている状態、または、無意識の状態です。

睡眠時のリラクゼーションには、緩やかなメロディーとゆっくりとしたリズムの音楽が効果的です。


 音楽以外でも環境音として、「1/fゆらぎ」というゆらぎの法則の音があります。これが人間の生体にリラクゼーション効果をもたらしているといわれています。1/fゆらぎとは、単調さと無秩序の中間くらいにある、ほどよく変化するゆらぎのことです。波の音やせせらぎの音は、いつも同じ繰り返し音として聞こえてきます。しかし、厳密には全く同じ音の繰り返しではなく、1/fゆらぎの法則にあるという理論です。
 
 人間の生体リズムも、基本的には1/fゆらぎであるため、それとシンクロする刺激を心地よく感じ、リラックスできると考えられています。
 
自分の大好きなアーティストの音楽や歌詞がしっかり入っている音楽は出来れば避けた方が良いでしょう。思わず歌詞を追ってしまったり、歌ってしまっては誘眠とは逆効果です。

 

タイマーなどをかけて、心地よい音量で音楽を流したまま眠りにつくことをお勧めします。